茨城大学デジタルコレクション

コレクション:石神組御用留

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 「石神組御用留」は、水戸藩の石神郡奉行所の文化6(1809)年の1年間の公用記録で、同郡奉行加藤孫三郎らによって作成された。石神郡奉行所は、現在の茨城県那珂郡東海村石神外宿に水戸藩が設置していたものであり、茨城県日立市・東海村及びひたちなか市北部から常陸太田市・那珂市の一部を管轄していた。在地に郡奉行所が置かれた享和2年(1802)以降の水戸藩農政の実態がよくわかる貴重な資料である。水戸藩の在地郡奉行制は、人口が減少し荒廃した農村の復興をめざす、水戸藩主徳川治保・同治紀による農政改革の一環として行われた。
 原本の傷みが激しかったため、茨城大学では平成13年(2001)に補修を実施、10分冊に分けて裏打ち製本を行った。平成21年(2009)2月、茨城大学と東海村が地域連携事業の一環として出版事業を計画、史料集『石神組御用留』全2冊(石神組御用留研究会編)(756頁、史料解説、人名・地名索引付)と研究報告集『水戸藩郡奉行と地域の人々―「石神組御用留」の世界―』(石神組御用留研究会編)を刊行した。
 内容は、郡方の奉行・手代への褒賞、年貢の田畠永引き、廻船・紙漉舟の役金調べ、育子改め、博奕の禁止、90才以上の者の調査、刃傷事件や処罰の申し渡し、稗蔵・溜め池の普請などが記されている。

石神組御用留
石神組御用留
石神組御用留
石神組御用留
石神組御用留
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